Novel Of Keisuke Matsuoka

千里眼 ファントム・クォーター
角川書店 ; ISBN:9784043836031C0193 ; (2007/01)540円(税込)
 消えるマントの実現となる恐るべき機能を持つ繊維の開発が進んでいた。一方、千里眼の能力を必要としていたロシアンマフィアに誘拐された美由紀が目を開くと、そこは幻影の地区と呼ばれる奇妙な街角だった――。

 
新シリーズで一挙発売される3作は、いずれも旧シリーズとは違い岬美由紀が等身大のヒロインとして描かれ、その行動力も観察眼も現実の範囲で表現されている。だがその3作のなかで、旧シリーズのテイストが最も濃いのがこの作品である。なにしろ日本に飛来するパーフェクト・ステルス・ミサイルと対決するストーリーだからだ。タイトルとなっている「ファントム・クォーター」は「幻影の地区」の意味で、拉致された美由紀が、見知らぬ不可思議な街角での不条理な出来事について、現実世界とどう結びつくかを推理していくところにこの物語の醍醐味がある。すなわち本作でもメインとなるのはあくまで岬美由紀の知力である。この作品で美由紀の第二の友人、雪村藍が登場する。
物語の舞台について