Novel Of Keisuke Matsuoka

千里眼 ミドリの猿 完全版
クラシックシリーズ2
角川文庫 ;ISBN 978-4-04-383609-3; (2007/11) 円(税込)
 71パーセント新作! 連続変死事件を通して邂逅した嵯峨敏也と岬美由紀。緑色の猿に隠された秘密とは?  日本国民を意のままに操り歴史を歪めよう画策するメフィスト・コンサルティング゙との壮大な戦いを描くクラシックシリーズ゙第2弾!

 本作からクラシック完全版シリーズは、旧シリーズとは大きく変わる。メフィスト日本支社はグループ傘下のペンデュラムなる会社になっていて(旧シリーズ「マジシャンの少女」P289・3行目にすでに登場)、陰謀のドラマもより深く描かれる。
 なにより
旧作では、映画版「催眠」の嵯峨敏也が登場していたが、完全版の本作では小説「催眠」の嵯峨である。よってミドリの猿の解釈などがまったく変わるわけだが、そこが新たなるプロットの最大の読みどころ。「催眠」の知的なヒーロー嵯峨のイメージを崩さず岬美由紀のヒロイン像と両立させていることで、松岡ワールドの本来あるべき姿となった。入絵由香、倉石勝正は登場せず、赤羽喜一郎という男が新規登場する。鍛冶と黛は同一人物となり、ミドリの猿も本作から登場。中盤のストーリーは完全に異なると同時に、メフィストの煽動を暴いていくくだりが現実的なものになり、シンクロニシティなど時代遅れで非科学的な要素が排除されている。美由紀と芦屋の心理戦もユーモラスに書き下ろされる。詳細