Novel Of Keisuke Matsuoka

イリュージョン:
マジシャン第2幕
小学館 ; ISBN: 4093861277 ; (2003/09)  1600円 

 万引き稼業ひと筋で財をなすまでになった、マジック愛好家の少年・椎橋彬。しかし…。深層心理のからくりと少年法の在り方を問いながら、巧妙なトリックとスピード感で一気に読ませる、ヒューマン・サスペンス・ノベル。

「千里眼のマジシャン」が無かったことにされているが、番外編であることが明確な同作についてわざわざことわりを入れたのは、本作が岬美由紀などが登場するセンセーショナルな路線の作風ではなく、現実に立脚したストーリーであることを冒頭から示そうとしたものと解釈できる。なお、終盤に里見沙希が椎橋の先回りをして「ジーニー」という店に忍びこめた理由は、連続性を重んじた文庫作品でより明らかにされている。「千里眼 マジシャンの少女」によれば、彼女は同店でアルバイトをしていたのだ。