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突然、江戸幕末の宿場町に連れてこられた一ノ瀬恵梨香。謎多きその町でメフィスト・コンサルティング特別顧問のダビデと出くわすが。
一方でIT産業の帝王に君臨する陣場輝義社長は、秘密裏に埋蔵金発掘プロジェクトを推し進めていた。日本経済の根幹をも揺るがしかねない巨額の埋蔵金をめぐり、激しい利権争いが展開されていく。
恵梨香の身が危ない――。地下二〇〇メートル。埋蔵金の在り処と古文書に記されていたその地の果てに、岬美由紀が見た恐るべき真実とは?
エンターテインメントの頂点を極めた千里眼シリーズが、原点に回帰する――著者初の文庫書き下ろし最高傑作下巻。
上巻に散りばめられた伏線が次々に弾ける下巻、間を置かずに続けて読むことが推奨される。一ノ瀬恵梨香は「蒼い瞳とニュアージュ」よりもずっと人間性に溢れ、魅力的に描かれている。「ミドリの猿」の嵯峨敏也と同様に恵里香も「蒼い瞳…」の初登場時とは細部の設定に違いはあるものの、キャラクターの人格面の連続性とストーリーに展開する意外性は息を呑む楽しさに満ちている。メフィスト・コンサルティングのダビデの内面が初めて描かれる終盤からも目が離せない。ここ数作続いた戦記調のイメージを一新し、ユーモアとスピード感に溢れた千里眼シリーズならではの快作となった。
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